バイリンガル育児を楽しもう!

子どもの意欲を引き出す為の教育

先日、ある中学校の英語教育が注目されているということで、見学&取材に行ってきました。

で、この中学の授業、とってもびっくりさせられました~。何がびっくりかというと、中1の英語の授業では、最初の2ヶ月は、クラスルームイングリッシュ等が中心で、そのあとは、フォニックスが中心という形の導入をするので、最初の数ヶ月間は、教科書は、殆ど使わないという授業なんです~。

もちろん、年度の後半からは、読み書きの指導に入っていくのですが、ある意味、教科書は無視して、教科書を教えるのではなく、教科書で勉強したことを確認する程度の扱いなのだそうです。

ここの中学は、文部科学省の「学力向上フロンティア」の指定校になっており、英語に限らず、どの教科も、教科書中心のカリキュラムではなく、子どもの意欲を引き出すことを目的としたカリキュラムを先生達が独自に作り出し、授業を進めているそうで、英語に関しては、自分達と関係のない教科書の話ではなく、まず、自分達について話してみようという授業を先生が、進めていました。

また、私の住んでいる県では、中学校では、英語と数学に関しては、少人数指導ということで、1クラスに2名の先生がつけるようになっており、1クラスを2つのクラスにわけて、少人数で授業をしてもいいし、クラスの人数はそのままで、先生が2人で教えるT.Tという形で指導してもいいことになっているそうで、この形態も、授業内容によって変化させているそうです。

普段は、先生二人によるT.T.の形をとっているのですが、たとえば、読み書きの指導になると、生徒をレベル別にわけて、少人数で指導するといった形をとるそうです。

さて、授業の方ですが、私がK先生と一緒に入っていくと、既に、もう一人のA先生が、授業を始めていて、子ども達が、ペアになって、昨日やったことについてお互いに質問しあっていました。

その後は、生徒が、自分の友達について発表するという場があり、ちょうど過去形の復習をしているという感じでした。

生徒の数は、38名ほどで、大人数だったのですが、先生の話術にすっかり生徒達は引きこまれ、見学している私達も見ていて楽しい授業で、きっと、授業の準備も大変だろうなぁ、、、と関心させられる授業でした。

1年の大きな流れの中の一こまを見学しただけなので、なんとも言えないのですが、「はい、今日は、教科書の15ページを開いて」なんて授業とは違って、子供達が、自分がまず、話したいという意欲をもって授業に参加していたので、その意味では、素晴らしい授業だと思いました。

また、中間や期末テストにも、教科書の内容は、半分ほどしか出ないそうで、しっかり授業に参加していないと点がとれないテスト問題にしてあるそうで、塾に行っていない生徒でも、頑張ればいい点がとれるテストにしてあるそうです。

本当にユニークな取り組みで、私も驚いてしまいました。子どもたちは、自分達のことを話すので、とても意欲的に授業に参加しており、もちろん、内職をしている子どもも一人もいませんでした。

ただ、Nativeの英語の音(CDやテープ)を入れる時間があまりにも少ないので、その辺だけ、少し気になりました。 それと、教科書がオマケ程度の扱いになっている点。 もちろん、1年の間には、フォローできるものになっているのだと思いますが、私は、英語の音をたくさんいれて、教科書なんかは、暗唱するくらい読み込む必要があると考えるタイプなので、その点だけが、「う~ん」と考えさせられもする点ではありました。

でも、生徒が積極的に参加している授業は、なんだか、英会話学校の授業のようでもあり、先生達も「教科書も読み書きも大切」と言われていたけれど、その辺の折り合いが今後の課題だと思いました。

今は、中学校ではALTの授業も充実しており、私が教師をしていた○十年前とは、すっかり様変わりをしており、なんだか、学校の授業も捨てたものではないのかなぁ?なんて思ったりもした一日でした。



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